ワンちゃん

今日は、悲しい出来事を経験しました。 それは、今日ダリーちゃんを主治医に年に一度の健康診断と、予防接種を受けに連れて行った時の出来事です。 待合室で、ダリーちゃんとマイクとで、私達の順番を待っていた時、年配のご夫婦が、アメリカン コッカー スパニエルという犬を、抱きかかえて入って来られました。 そして私の真向かいに、そのご夫婦は座られたのです。 私達は、お互い話しをせず、しばらく向かい合っていたのですが、だんだんとそのご夫人が泣き始めました。 私は、彼女のワンちゃんは相当悪い病気なのかしら?と思いましたが、何だか声をかけられずにいたところ、彼女がワンちゃんの首輪を外し、そのワンちゃんに泣き顔を埋めながら、彼に話しかけた時、私は「はっ!」と、この状況を全て悟りました。 そして、ご夫人がゆっくりと顔を上げた時、私達は初めて目が合い、その時私は彼女に「彼は、永眠につくためにここに来たのですか?」と聞くと、彼女が「そうです。だから今が、彼との最後の時なのです。」と語りました。 ...不思議です。 この時、私達は一言も言葉を交わさず、お互い目(アイコンタクト)だけで会話したのです。 そのとたん、私の目からは涙があふれ出て、私は立ち上がり、そのワンちゃんを抱きしめ、彼の顔にキスしました。 その時の彼の顔は、とても穏やかでした。まるで、何もかも、悟っているようでした。 それから私は、そのご夫人を思いっきり抱きしめました。 彼らが診察室に入って行った時、ワンちゃんは「く~~ん、く~ん」と何度かないていましたが、きっと「ありがとう。 そして、悲しまないでね」と、ご夫婦に最期の言葉かけていたのだと思います。 しばらくして彼らが診察室から出てきた時、ご夫人はロシア訛りで私に「どうも、ありがとう。 彼は17歳の老犬で、病気を患っていたのだけれど、病気に耐えるには年を取りすぎていたの。もう、これ以上老体に苦痛を味あわせられないし、私達ももう、これ以上苦しんでいるのを見ていられなかった。 でも、ここまで決心をするのは、とても辛かったわ。これで彼は苦痛なく、あの世に旅立てたの。」と話ったので、私も「アイム ソーリー。 彼のこの17年間は、あなた方ご夫婦と一緒に過ごす事ができて、きっと幸せだったと思います。」というのが精一杯でした。 そしてまた、私達は抱き合ったのですが、彼らの悲しみは、私達も過去に4匹の猫たちを亡くしたので、すごく理解できました。 動物を飼うという事は、いずれ来る別れの時も受け入れなくてはいけない時が、必ずやってくるのです。 それは、とてもとても悲しいことです。 私達の場合も、皆最期まで看取りましたが、「眠らす事」を自ら決断をするのは、もっと辛いのだと思います。 あのご夫婦は、どこのどなたなのか知りませんが、今も彼らの事、彼らのワンちゃんの事が忘れられません。
今頃、ワンちゃんは元気で若かった頃に戻り、思いっきり天国で走り回っていますように。 そして、あのご夫婦の悲しみが、少しでも早く....。

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